普段なかなか浴槽の内部はお掃除されないと思います。今まで一度もお掃除されたことのないご家庭では、浴槽の前についた〝エプロン〟を開けるとかなり悲惨な状況が広がっているかもしれません。
前回の記事でも触れましたら、そう言いながら実は筆者の自宅もかなりの期間、浴槽内部の掃除を怠っていました。十数年越しです。開けるのが怖いほどの期間ですが、ここは一念発起。
本記事ではそんな禁断の魔窟と化した浴槽内部を、実際にピカピカになるまで綺麗に掃除してみた様子をお見せします。ぜひ参考にしてみてください。
1.浴槽内部をお掃除したことありますか?
お風呂場のお掃除でよく手入れされる部分というと、バスタブのお湯を張るところや床、鏡など使用頻度の多いところだと思います。ですが普段あまり気にしない、浴槽のエプロンを外した内部。しっかりお掃除したことありますか?
1-1.浴槽の内部を掃除するためにはエプロンを外さなくてはならない
全く浴槽の内部をお掃除したことがない方は、「浴槽のエプロン? 何のこと?」と思われたかもしれません。上の写真のようなユニットバスの浴室の場合、浴槽の前に「エプロン」と呼ばれるフタのような物がついています。
それを外す事で浴槽の内部が露わになります。ただしバスタブの種類の中にはエプロンが外しにくいものもあります。浴槽エプロンの外し方とエプロン自体のお掃除の仕方については、別記事である浴槽エプロンにこびりついたカビを掃除レポ|外し方動画付きをご参考ください。
1-2.長年の汚れとカビで「魔窟」と化した浴槽内部
お恥ずかしながら、僕の家のように長年エプロンを外したことがない浴槽の内部はヒドイありさまになっている事でしょう。正直、開くのが怖いです。
しかしこれもお掃除して衛生的に過ごすため。いざ、オープン!
うわぁ…(;´Д`)
汚れとカビだらけの、まさに「魔窟」と化した状態ですね…。今までこれを放置してしまっていたとは、不衛生極まりない…。覚悟を決めて、掃除に臨みます!
1-3.今回の浴槽掃除で用意した道具
今回浴槽掃除のために用意した道具は以下の通り。
- カビキラー
- ブラシ
- ゴム手袋
- 防毒マスク(+ゴーグル)
- (浴室用中性洗剤)
そこまで汚れていないご家庭では、カビキラーまでは要らないかもしれません。しかし数年放置している場合は、洗剤だけではなかなか取れない可能性がありますので、カビ取り剤を使ってみましょう。
浴室用の中性洗剤は、カビ取り剤を使うなら必要ないでしょう。今回は一般のご家庭にある浴室用洗剤で、汚れを落とせるかの実験も兼ねていましたので用意してみたのです。結果は後ほど。
防毒マスクについて
もしカビ取り剤を使われる方は、防毒マスクがあると安全度が増します。今回のようにひどい汚れやカビを掃除する場合、どうしてもカビ取り剤を使う量が多くなります。本記事では1度に丸々一本分を使いました。
充分な換気はもちろん、防毒マスクやゴーグルがあると良いでしょう。
2.魔窟と化した浴槽を掃除|綺麗になるまでの手順
さあ、いよいよお掃除です! 専門知識はいらない、普通の掃除方法でやってみました。
手順1.エプロンを開け、まずはシャワーとブラシで手の届く範囲を掃除
ゴム手袋をはめたら、まずはシャワーとブラシで手前の汚れを取り除きます。シャワーだけでも表面についているだけの汚れはぺリぺリと剥がれていきました。排水口にそのまま流れると詰まりの原因となるので、ゴミ受けはしっかり付けておきましょう。
中間発表|普通の浴室用洗剤で掃除してみた結果
浴室用洗剤(バスマジックリン)も使って汚れを取ってみた結果です。手の届く手前は綺麗になりましたが、やはりバスタブに染み込んだカビやら、頑固な奥の汚れには効果が薄かったようです。
手順2.極度の汚れ・カビがついている部分にカビキラーを吹き付ける
やはり頑固な汚れにはカビ取り剤! しっかりと浴室の換気を行いつつ、カビキラー(スプレータイプ)を一心不乱に吹き付けました。浴槽の内部は泡だらけです。触れたそばからみるみる溶けていく汚れ。吹き付けたら1時間くらい放置しておきましょう。
普段カビキラーの臭いを感じると気分が悪くなりやすい僕も、今回は防毒マスクを用意していましたので大丈夫でした。換気扇があったとしても臭いがすごいので、体調が心配な方は防毒マスクをつけましょう。
手順3.蛇口・シャワーの水で綺麗に洗い流す
時間が経ったら、カビ取り剤を念入りに洗い流して綺麗にします。シャワーはもちろん、蛇口からの水を流すとよく流れます。
洗い流す時も、防毒マスクは忘れずに。流している時に、目がシパシパして涙が出てきました。カビではなく、これはカビ取り剤の影響でしょう。ゴーグルも掛けておいた方が安全です。
浴槽内部を掃除した結果発表
カビ取り剤が強力なので、吹き付けて洗い流すだけ、というカンタンな手順でした。結果発表です。
見てください。あの魔窟だった掃除前とはえらい違いです。掃除した甲斐があったと感じる、明らかな成果。気持ちいいー!
ただカビキラーを吹き付けて、こすりもせずに洗い流しただけなのに、この威力。カラダには悪そうですが効果テキメン!
浴槽に染み込んでいたカビ汚れも、最初から無かったかのようにピカピカになりました。これで掃除前とは断然、衛生的になりましたね! 少し汚れが残っている部分はもう一度掃除すればカンペキ。
3.今回の手順で浴槽内部を掃除する注意点と掃除の頻度
今回、カビキラーを使って浴槽の内部を掃除しました。念のため、注意点です。
浴槽内部を掃除する注意点1.カビ取り剤の扱いには気をつける
長年放置していたカビや汚れのため、今回はカビ取り剤(カビキラー)を使いました。カビ取り剤は効果的ですが、扱いには注意が必要です。
- 酸性の洗剤とは絶対に混ぜない
- 換気をしっかりと行う
どれが酸性ではないとハッキリ分かっていても、念のためにカビ取り剤を使う時には他の洗剤との併用は避け、1日1種類にしてしっかりと洗い流しましょう。そして換気をしっかり行い、出来るだけ防毒マスクやゴーグルをつけましょう。
その他にも気をつけておきたいことはありますが、パッケージに書かれた注意書きをよく読み、注意してください。もし不安な方はプロにクリーニングを頼むこともアリです。
浴槽内部を掃除する注意点2.浴槽の裏側を綺麗にするには
今回のお掃除では、手の届かない浴槽の裏側までしっかり綺麗にできたかは分かりません。裏側も綺麗にするためには以下の方法となるでしょう。
- 浴槽を取り外して掃除する
- 裏まで届く高圧洗浄機を使用する
カンタンに浴槽が取り外せるものであれば、FRP製浴槽は軽めなので持ち上げられます。しかし大抵、バスタブを固定している金具がついているので、慣れない方が無理に取り外そうとするとその金具が破損してしまうリスクがあります。
高圧洗浄機も一般のご家庭にはないでしょうから、裏まで綺麗にしたい時にはプロのクリーニング屋さんにお願いするのが無難でしょう。
おまけポイント:浴槽内部を掃除する頻度
浴槽の内部を掃除する頻度としては、半年に1回くらいで良いでしょう。今回の掃除をしてから3ヶ月ほどしてエプロンを開けてみましたが、見た目にはほとんど変わりありませんでした。少しエプロンの内側にヌメリがついていたくらいです。
4.まとめ|浴槽内部を定期的に掃除すると衛生的
お風呂リフォームで現場へ行っていると、今回の例のように浴槽内部がカビによる魔窟と化しているケースは珍しくありません。一度も掃除をしたことがないご家庭は、衛生的な浴室にできるよう、ぜひ本記事を参考にチャレンジしてみてください。
ただしエプロンは無理やり外すと壊れてしまう可能性もあります。ご自身で掃除するのが不安な方は、ムリせずプロのクリーニング屋さんに依頼してみましょう。